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EDの風車

アニャエトラ別館

三銃士サイト「アニャン氏とエトセトラ」の別館。サイトの裏話とか独り言とかマイブームとか。

「恋愛血風録」その1

有言実行の女と褒めてやってください。(笑)
ネタバレ…だと思われます。読んでない方は一応ご注意を。
(ちなみに私はこの本を「色ざんげ」時代に一度読んだことはありますが、ほとんど覚えていません。ただでさえ忘れっぽいのに、この本はもう読むこと自体が大変で、内容を把握するどころじゃありませんでしたし。)

えーと、とりあえず前口上と第一部「最初の決闘」まで読みました。
ダルタニャンの一人称で話が進んでいくわけですが、これがまた、私的にはなかなかの好印象です。
どの辺がと言うと、いきなり出だしが「ここに僕の一生を語りたいと思うが、決して慢心からのそれではない。」とかね。
全体的に語り口がすごく淡々としてるんですよ。自慢げでもなく、卑下してるわけでもなく。
「べつにうぬ惚れではないが、僕は体格も良く、目鼻立ちも整い、愛くるしい顔つきをしていたので、」とか。(笑)なかなかの名言だと思います。こういったのが随所に見られるわけです。

さてここでトリビアです。
1.ダルタニャンは上京する途中、サン・ディエという町で、2ヵ月半も投獄されていた。
いきなりだよ。(笑)しかもその時ダルは15歳。濃ゆい体験ですね。
なんか、作者のサンドラスって人が、よくバスチーユとかにご厄介になってたらしいんですよね(こういう本をたくさん出してたせいで)。だからこの本の中では、今後も確かダルタニャンが普通に何度か投獄されていたような気がします。(うろ覚え)
でもって、今回はロスネー(ダル物でいうところのローシュフォール)と犬猿の仲という「ド・モンティグレ殿」という人に援助されて、ダルタニャンは何とかシャバに戻っております。

2.アトス・アラミス・ポルトスは三兄弟。
何やら故郷のベアルンで3人揃って勇名を挙げていたのを、トレヴィル殿に見込まれて召し寄せられたそうですよ。
ちなみに、最初の決闘で相手になったジュサック・ビスカラ(ビカラ)・カユザックも兄弟らしいです。
身内多いな~。(笑)
でも、かえってリアルな気がします。何となく。

とにかくこの本はこの本でとても面白いです。
敵方カヴォア夫人のエピソード(英雄伝)なんかも盛り込まれてて、敵味方区別なく、平等に扱われてるあたりも好印象。
「なるほど、抜群におもしろい(by佐藤賢一さん)」に同感。

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