今回、この章を読んでたら今までになく怒りが沸いちゃって。今まではそれほどでもなかったのに何でだろ。自分でも不思議なんですが。
↓↓そんなわけで、以下、毒舌注意報発令中!
ヒドイ話ですよ、全く。
ミレディー、ワルドをあんなに純粋に慕ってるのにさ~。
ホント、ミレディーに恨まれて当然だよダルタニャン。
怒りや悲しみが人の心を引き裂くのは事実であるが、恋仇の名前をかたって女の部屋へ忍び込み、恋の勝利者に愛のちかいを立てる女の言葉を聞かされる男の立場ほどつらいものはあるまい。
ダルタニャンの胸は嫉妬にかきむしられ、思いもかけぬ苦悩に心も張り裂けんばかりであった。この同じ瞬間に、かわいそうなケティは隣の部屋で泣いていた。ダルタニャンの苦しみも決してそれに劣らなかった。
これを読んだ時、こう思わずにはいられませんでした。
ダルタニャン、アホか。
いや、100歩譲って、ミレディーをだますのはいいとしよう。
それで、苦しむなっての。自業自得だっての。実行する前に気づけっての。
それにしてもアトスには何でも話すんだね~、ダルは。
それでもアトスがダルを軽蔑しないのは不思議。
しかも「おれはきみが大好きだ。自分の子供でも、これほど好きになれないかも知れん。」とか愛の告白しちゃってるし。
アトスにアドバイスを受けて、ミレディーとはもう会わないことに決めたダルタニャン。
ワルドになりすまして手紙を書くわけですが、それがまた憎たらしい。(笑)
「奥さま、このつぎいつお会いできるか、あてになさらないでください。元気になるにつれ、いろんな女性と会わねばならず、おいおい整理してゆきたいと思っております。あなたの番になりましたら、こちらからご連絡申し上げます。ワルド伯爵」
ワルドもいい迷惑。ダルタニャン、そこまでやる権利はないと思うぞ。
これを読んで喜ぶケティもどうかと思うが。
ってか、ケティもダルタニャンの行動を全て見てるのに、なんで恋心が冷めないのか。
まあ、それで、ダルタニャンがミレディーにもらったサファイヤの指輪が、もともとアトスの家に代々伝わるものだったことが判明するわけですが、ダルタニャンはそれを出陣準備のために使うのか?ということになり、さらにこの文章。
ともかく、いまとは時代が違うのだから、ダルタニャンの行動をかるがるしく非難してはならない。現代人にとって恥になるようなことも、この時代の連中は平気でやってのけたものである。名門の子弟だって、大部分は女にみつがせていた。
途中までは、ほうほう、そうか、ダルタニャンの行動は非難しちゃいけないのか、今とはずいぶん感覚が違うのね~なんて思いながら読んでたんですが、最後の1文で脱力。
かるがるしく非難してはならないところは、女にみつがせることかい!
論点はそこじゃないでしょ、デュマさん!(笑)
とにかく最初から最後までイライラさせられる章でした。
だから私は第一部のダルタニャンがあんまり好きになれないのか…。(笑)
◆追記◆
6章は、ダルタニャンとミレディーがお互いに二重人格でわけがわからない。もう二人とも勝手にやっててくれって感じ。(笑)